眼科の処方箋でメガネを作ったがなぜか使いづらい3つの理由【パート1】

処方箋メガネ 使いにくい

メガネを作る時、度数だけは病院である眼科で検査して処方箋でメガネを作ったのに
なぜか使いにくいと思った事はないですか?

実際、メガネ店でも眼科の処方箋で販売したメガネがクレームになる事が多々あります。

なぜ本来、安心なはずの眼科で測った度数が使いづらいのか?について1級眼鏡作製技能士の私ローシーが解説いたします。

眼科で検査した度数が使いづらい3つの理由

眼科で測った度数が使いづらく感じる理由はいくつか考えられますが、その中でも大きな原因を3つ紹介いたします。

眼科の度数が使いづらい3つの理由
①メガネのスペシャリストがいない

②処方箋の度数がどのようなメガネになるのか医師にわからない

③メガネ店ほど1人の患者様にかける時間が少ない

①メガネのスペシャリストがいない

令和6年8月現在で日本のメガネのスペシャリストは国家検定資格の1級眼鏡作製技能士です。
眼科にいないわけではありませんが、非常に少ないのが現状です。
理由は簡単です。1級眼鏡作製技能士であればメガネ店で働く方が活躍する場面が多いからです。

眼科に在籍している可能性が高いのは視能訓練士です。

視能訓練士はメガネの度数を測る事はできますが、メガネを加工して作製する事は基本的にできません。資格試験に眼鏡加工の試験はありません。

視能訓練士になる前にメガネ店で5年以上勤務していたという経歴があったとしても、そのメガネ店のレベルやメガネの専門資格を取得していない限り、知識として誤って理解している事が多いのです。

視能訓練士はメガネ処方のエキスパートというよりは屈折異常に対しての矯正のエキスパートに近いと思います。

フィッティングがあっていない以前にフレームとレンズの相性があっていない、また遠近両用メガネで言えば、レンズの種類の提案などがすでに間違ってる場合もあります。

メガネ店に患者様が購入に行く前にアドバイスをするにしても、目に詳しくない患者様が口頭で聴いただけで最適なフレームとレンズを選べる訳がないのです。

メガネの度数はフレームとレンズによっても最適な度数は変わってきます。

光学中心OCDを目の瞳孔間距離PDに合わせる、という考え方が違うのです。PDが60mmだと通常OCDも60mmです。しかし選ばれたフレームのカーブと度数によってはPDという数値も60mmだから60mmが最適とは限らないのです。わざと広げて作る事もあります。しかし、眼科の処方箋で作る場合は勝手に変更できないのです。処方箋のデータ通りに作るので装用感は悪くなったりもします。

メガネ店では、お客様が選んだフレームに自分が測った度数を入れる場合、不向きなフレームを選択させない、など提案しながら決定するから思った通りのメガネが誕生します。

アドバイスは口頭だけではほとんど意味がありません。メガネ店に行った患者様が簡単に最適なフレームとレンズを選べるのであればメガネ店の仕事は簡単すぎる仕事という事になります。

まず1回2回の説明で分かるはずのない内容なのです。そのうえ、メガネ店の無資格の自己流知識のスタッフさんに担当されると何のために処方箋を持って行ったのか分からなくなります。

不向きなフレームと判断するのは加工技術やフィッティング技術などが関わってきます。

度数だけで良いメガネを作る事は不可能と言っても過言ではありません。

②処方箋の度数がどのようなメガネになるのか医師にわからない

眼科でのメガネ処方は、眼科医が直接行う場合は非常にマレです。

ほとんどの眼科は検査スタッフが測って、医師がOKを出すという流れが多いです。
その為、見えにくいなどで再診となっても若干の強弱の度数の微調整をして再度試すという事になってしまいます。
医師がフィッティングを直接確認して診察室で合わせなおす事はあまりみません。(絶対ではありませんが非常に少ないと予想します)

レンズ選定やフレームを選定している処方箋を見た事もありません。

患者様がどこのメガネ店で購入するのかもわかっていないからです。

このような状態で使いやすいメガネを作る事は本来は難しいのです。

③メガネ店ほど1人の患者様にかける時間が少ない

メガネ店は1日の営業時間または勤務時間にメガネを1本販売すればOKというくらい時間がかけられるお店もあります。それだけ時間を使えばお客様の生活状況をたくだん聞き出す事ができます

その中で決まった度数(生活にあわせた度数)は非常に使いやすいメガネに近いのです。

使いにくい状況も説明を受けていれば使いづらいとは感じない場合も多いのです。

眼科ではメガネだけではない為、メガネ店ほど時間をとれないのが現状です。

眼科では点眼剤を使うから正確に測れると説明している人を見かけますが、点眼剤を使用してメガネ処方をしている眼科がどれくらいあるのか疑問でもあります。

眼科の処方箋でつくったメガネで驚きアリ

度数は処方箋どおりですが、遠近両用メガネで全く視線が思った度数を通っていない最悪な状態です。

ローシー
たしかに度数は処方箋どおりなんです、、、

しかし、フレームの下の方にギリギリ度数が入っている状態など驚きの状態で出来上がっているメガネをよく見ます。

度数だけ書いた処方箋と、何も考えずにデザインだけで選んだフレームとメガネ店に提案されたレンズで作ったメガネ、、、良いメガネができるとは到底おもえません。

しかしある程度は目がなれて普通に使えます。脳がなれるまで大体2週間くらいあれば普通に使えるようになる可能性は高いです。

メガネを作る時の考え方

1本のメガネを作る時、すべて同じ人が担当するのが理想的です。

ここで言うすべてとは、フレームやレンズ選び、度数の検査、加工、フィッティングまでを言います。

使用する人を一番よく知っている人が最初から最後まで担当できるのが理想的です。

しかし、検査やメガネの加工ができない人もいます。

その場合、どうしても全部を担当できない状況になります。

実際は検査や加工ができないのにフレームとレンズだけ販売するというスタイルはメガネという商材を販売するには向いていないと言えます。

しかし、買い物というのは楽しさを求める事もあります。
メガネのフレームを選ぶ時には加工はできなくても元気な人から買いたい、など好みがあっていいとも言えますの接客業としてのスタイルを否定するものでありません

ローシー
接客してくれるスタッフさんが技術的、知識的にも詳しければ、より良いという事です。

眼科で処方箋代を払う意味は?

眼科でメガネの処方箋を発行してもらうと約2000円程度の文書料が発生します。
眼科医がメガネ検査をしない、検査スタッフが測った度数を医師が見て、オートレフの値からOKを出す流れが多いとするならば、メガネ店で無料で測って眼科検診で医師に確認してもらう方がコスト削減にもなります。
実際、メガネ店のスタッフさんの方が出す度数と眼科の度数に大差はありまえん。眼科医にOKをもらうかどうかです。
文書代を払って度数だけ測るメリットが全く説明ができないのです。眼病が分かるのとメガネの度数決定は別物です。
眼科では眼病の有無を確認する事が重要です。フレームもレンズもない状態で測る度数がどうやって最適になるのか、いつも引っかかりますね。

まとめ

眼科の処方箋で作ったメガネが使いづらい理由は、検査して度数を合わせた人が、その度数でメガネが出来上がるまで担当できない為、思ったとおりのメガネになっていない事が多いという事です。

「え?このフレームでメガネをつくったんですか?」という感じになる場合があるという事です。

ローシー
最初から最後まで同じ人が担当してメガネを作り上げるのが理想的という事です。

 

スポンサーリンク

口コミはこちらからお願いします!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です